「こんまり」こと近藤麻理恵は、今や「片づけ」プロフェッショナルとして、世界で最も知られる日本人の一人となりました。麻理恵さんの世界進出の戦略を手掛けてきたのがプロデューサーであり夫でもある私、川原卓巳でした。初めて書き下ろした書籍『Be Yourself』では、麻理恵さんと二人で歩いてきた「自分らしく輝く」ための道のりをご紹介しています。
今回は僕と同じように、人や作品の才能を引き出す仕事で日本第一線の編集者でもある佐渡島庸平さんとの対談「"こんまり"を支える川原さんに聞く、熱狂を生むプロデュース」を紹介します。今回はその前編(構成:宮本恵理子)。

トップ編集者が語る!「本来の姿」を見いだすことこそ真のプロデュース佐渡島庸平さんは、編集者として『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』などのメガヒット作を世に送り出してきた。現在はクリエイターのエージェント会社である株式会社コルクで代表取締役を務めています

『Be Yourself』は今の時代のプロデュース術

佐渡島庸平さん(以下、佐渡島):川原卓巳さんがプロデュースした「こんまり」こと近藤麻理恵さんの TVシリーズ「Tidying Up with Marie Kondo」は、2019年にNetflixで配信されました。Netflixドキュメンタリー部門では、世界で最も観られた番組になったそうですね。

川原卓巳さん(以下、川原):そうなんです。テレビ番組のアカデミー賞ともいわれるエミー賞には、2部門ノミネートされました。

佐渡島:川原さんがパートナーのこんまりさんを、どうプロデュースして世界へと羽ばたかせたのか、聞かせてもらうのが楽しみです。川原さんはTwitterでもプロデュース論を発信しています(川原さんのアカウントは@takumikawahara、佐渡島さんのアカウントは@sadycork)。僕もすごく共感できることばかりです。

川原:うれしいなぁ。佐渡島さんのような編集者も、作者の才能や持ち味を引き出すプロデューサーですよね。

佐渡島:独立してエージェントという役割も担うようになってから、その意識が強くなりましたね。

川原:佐渡島さん流の、人の才能の見つけ方、磨き方、価値の広げ方に僕も興味があります。

佐渡島:川原さんがセルフプロデュースを支援するための本を出版したと聞いて、さらにその本のタイトルが『Be  Yourself』だと聞いて、「なるほどな」と思ったんです。

 僕は常日頃、「これからの時代は“Well-Being(ウェルビーイング)”の時代になる」と言っています。それに、とても近い感覚だなと感じました。

 僕の考えるプロデュースとは、その人の本当の「Be(あり方)」を見つけ出して、そのBeが世の中に認められる方法を見つけていくこと。『Be  Yourself』というタイトルは、まさに今の時代のプロデュース術を言い当てています。プロデュースの本質を最も短く表現した言葉だと思いました。