HP Officejet Pro L7590 All-in-One
「HP Officejet Pro L7590 All-in-One」は、3万円台半ばの複合機で、ビジネス用インクジェットとしては高性能モデルに入る人気商品。

 最近、プリンタメーカー各社が力を入れているのが、「ビジネス用のインクジェットプリンタ」だ。

 ご存じのように、これまでも家庭ではインクジェットプリンタを普通に使ってきた。実は、SOHOなどの小規模なオフィスでも、インクジェットプリンターを使っているケースがまま見られたのだ。

 そこで登場したのが、ビジネス向けのインクジェットプリンタだ。機種によっても異なるが、インクが4色になるなど、写真印刷機能にはさほどこだわっていない。

 代わりに大容量のインクカートリッジを搭載し、紙もたくさんセットできる。黒インクを顔料にするなどして、出力後の耐久性を向上するなど、まさに“仕事向き”の機能を充実しているのだ。気になる価格は、1万円台からとかなり買い易くなっている。

 それでは、これをレーザープリンタと比べた場合、どちらを購入する方が得なのだろうか? 

 今回は、日本ヒューレット・パッカードの関係者にお話をうかがった。

 まず気になるのが、ランニングコストだ。プリンタごとに印刷コストが発表されているのだが、レーザーとインクジェットでは算出のための印刷見本が違うので、カタログを見ただけでは比較できない。

 「機種にもよりますが、だいたい4~5割はインクジェットの方が安くなります」と説明するのは、日本ヒューレット・パッカード イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマビジネス本部 コンシューマ・SMBマーケティング部の徳永信幸部長である。

 ただでさえ“大不況まっただ中”の昨今だけに、ビジネス・ユーザーにとって、これは見逃せないポイントだろう。

インクジェットとレーザーの「消費電力」比較表

 さらに、分母が微々たるものだが、「電気代もインクジェットの方が安い」という。レーザーは、熱を加えてトナーを定着させているので、当然電気をたくさん消費するのだ(比較表を参照)。