COVID-19退院後の在宅ケアの実態
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者の多くは、健康の回復が十分でない状態で退院することになる。病床が逼迫するほど、その傾向が強まらざるを得ない。こうした中でポイントとなるのが退院後の在宅ケアだが、急性期治療後に患者がどのような経過をたどるのかは明確でない。この点を詳細に検討した後ろ向きコホート研究の結果が、「Annals of Internal Medicine」に11月24日掲載された。
米ペンシルベニア大学のKathryn Bowles氏らは、ニューヨーク市内64カ所の病院にCOVID-19治療のため入院し、4月1日~6月15日に退院して在宅ケアに移行した患者1,409人(平均年齢67±15歳)を9月15日まで追跡した。退院時点で84%の患者に労作時の呼吸困難、42%に何らかの痛みが見られた。また、ほとんどの患者は、入浴や着替え、自宅内での移動などに介助を必要としていた。