「今日も仕事が、終わらなかった…!!」
毎日「また終わらなかった…」を繰り返して、うんざりしたり、落ち込んだりしていないだろうか。「量が多すぎて残業ばかり」「要領が悪い」「やりたいことができない」など、悩みは根深いのではないだろうか。
「その原因は3つの“隠れたムダ”です」ータスク管理オタクで、ダンドリ磨いて30年超のエキスパート・萩原雅裕さんはこう語る。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の中から、「仕事が終わらせる人のコツ」を紹介する。

【タスク管理】仕事ができない人ほど「時間を確保する」。仕事ができる人は代わりに何をする?Photo: Adobe Stock

時間をたくさん確保しても、足りる保証はない

 例えば「フルマラソンを何時間で完走するか?」の目標を立てるなら、まずは「10キロをどれくらいのペースで走れるのか?」を知るのが効果的です。
 フルマラソンは42.195キロありますから、仮に10キロを60分で走れるペースなら4時間強かかります。10キロを70分ペースで走れるのなら、5時間弱。10キロを80分かかる場合、おそらく5時間半から6時間かかるとわかります。
 このように考えて初めて「だいたい何時間くらいで終わるのか?」が見えてきます。一度目安を作っておけば、その後「でもペースが維持できるかわからないし」と、さらに現実的な目標に変えていくこともできます。
 フルマラソンを走ったことがなくても、「10キロを走れるペース」と「フルマラソンが42.195キロである」という事実から、タイムを推測することはできます。
 時間をたくさん確保したからといって、時間内に走りきれるとは限りません。「ちゃんと5時間確保したから、フルマラソンは走りきれるだろう!」というのは、量を正確に把握できていない無謀な目標です。

 仕事も同じです。
 時間をたくさん確保したからといって、その仕事が時間内に終わるとは限りません。
 事前に「どんな作業があって、それぞれにどれくらい時間がかかるのか」を具体的に考えておかないと、仕事が終わるかどうかはわかりません。
「どんな作業があるのか」がわかっていないということは、マラソンのコースを把握していないようなものです。それでは走り出したところで、途中で「道が違った」と気づき、走り直すことになります。仕事で言えば「作業をしてみたけどやり方が違った」「ゴールが違った」などに気づき、作業をやり直すことにあたります。このように、計画が不十分だと手戻りが発生しやすいのです。

終わらないのは「終わらない計画」通りに進めているから

「どんな作業があるのか」「それぞれにどれくらい時間がかかるのか」を正確に見積もらないと、仕事は思い通りには終わりません。

 もちろん、計画が曖昧でも、仕事が終わることもあるでしょう。
 しかしそれは計画ではなく偶然です。たまたまあなたの見込みよりも作業量が少なかったために、仕事が早く終わっただけなのです。その場では良かったとしても、時間をとりあえず大量に確保しておく「大は小を兼ねる」的な見積もりでは、時間内に終わる保証もなければ、再現性もありません。

 仕事が終わらないのは、「量が多いから」「時間が足りないから」では、まだまだ解像度が甘いです。より正確に言うならば、「終わる計画になっていないから」。逆に言えば、「終わらない計画」で仕事を進めてしまっているからなのです。

 仕事が終わる人は、まず「終わる計画」を作ります。そのためにあるのが本書で紹介している「仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術」なのです。

(本記事は『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』に編集・調整し、一部特別に書き下ろした原稿です)