2020年、コロナ発生で
カスハラ被害が深刻化
激動の2020年も、コロナ禍の中で終わろうとしています。振り返ればあっという間の一年で、齢を重ねると時の移ろいがスピードアップしているように感じます。そんな中、「カスハラ」という言葉が浸透しつつあるように思います。
カスハラとは、カスタマー(顧客)からの不当で理不尽な言い分が「お客様の声」として対応できるレベルを超え、ハラスメント(嫌がらせ)の領域に達し、従業員が心身ともに追い込まれてしまう状況を意味します。
「お客様は神様だろ!」「商品(サービス)を買ってやっている」という過剰な既得権意識を持っている消費者はカスハラの源であり、神様といっても、疫病神や貧乏神です。
カスハラに巻き込まれた従業員は、クレーマーの度重なる言い分を聞きながら、業務を遂行しなければならないがんじがらめの状態になります。これが長く続くと、最悪の場合、自死という悲劇をも引き起こしてしまっています。ネットの中には、自己中なクレーマーという世の中の「カス」によるハラスメントが「カスハラ」だという意見もあるほどです。
じつは去年も、カスハラは多くのメディアで取り上げられ、話題を呼びました。しかし、2020年はこの言葉のトーンが大きく変わったように思います。その理由は、なんといっても新型コロナウイルスの影響によるためです。