ミーティング後は放置せず
部下の進捗を確認する

リモート・マネジメントの極意
『リモート・マネジメントの極意』 岡本文宏著 WAVE出版 1500円+税

 人の記憶は20分で約4割のことを忘れ、翌日には7割以上のことを忘却してしまうという説(エビングハウスの忘却曲線)があります。これは、特別な環境における実験結果ですので、そのまま当てはめることはできませんが、ミーティングで話し合い、決定したことについて放置していれば、日々の業務に忙殺され、徐々にそのことについて意識が薄らいでいくので、決めたことが実行されなくなります。

 ですので、ミーティングで決めたことを思い出す機会を時々もつことが必要です。その際、次のミーティングまで待つのではなく、日々のチャットや電話などで話をするタイミングで、その事に少し触れて、進捗を訊くようにします。そうすることで、部下はリマインドすることができ、心の中で「行動」のスイッチが再度入ります。

 ただ、それでも決めたことに取り掛からない、もしくは、行動が停滞しているようであれば、個別ミーティングで、部下の真意を確認します。

 このとき注意すべきは、「どうしてやらないのか!」と苦言を呈するのではなく、行動を止めている原因がどこにあるのかを一緒に探すスタンスで対話していきます。「障害になっていることは?」「何があれば(何をやめれば)再び行動できるか?」と質問するのが効果的です。

 テレワークで働く部下とのコミュニケーションは、顔を合わせて同じオフィスで働く場合よりも希薄になりがちです。そうなると部下のことを把握することができず、マネジメントがしづらくなります。

 それを補完するためにも、個別ミーティングの実施サイクルは、リアルの場で行うときよりも短く設定することをお薦めします。できれば1~2週間に1回が理想です。1カ月に1回では、得られる情報量が限られてしまいます。また、部下の状況の変化にも気づけず、対応が遅れてしまいます。短いサイクルでの実施がどうしても難しい場合は、1回5分で良いので、頻度多く個別で対話をする機会を持ちましょう。