コンセッションは、空港の所有権を国や自治体に残したまま、運営権のみを民間に売却し、経営と所有を分離するものであり、決められたコンセッション契約の下、経営を独立して行う仕組みである。経営の判断スピードが速まり、ニーズに応じた空港経営、戦略を立てることができる。近年のインバウンド拡大により、そのスピード経営は効率性を高め、利用者にも多くのメリットを生み出してきた。

 だが、ここにきて、新型コロナウイルス感染症の拡大は、空港運営そのものをストップさせ、経営の基礎を根本から揺るがすことになった。

 このような状態に対し、公共性の高い空港サービスを持続可能にするために、「航空ネットワークの基盤を支える空港関連企業の経営基盤の維持・強化を支援するための施策」として、政府の支援パッケージが作られた。

 具体的には、コンセッション空港における契約上の履行義務の緩和、空港管理をする会社への資金繰り対応(空港施設の整備に対する無利子貸付、運営権対価分割金等の年度越え猶予)、空港関連企業への支援としては、国有財産使用料の支払い猶予、空港会社等に対するその他空港関連企業の支援の要請などが含まれている。

 まず、国や自治体管理空港は公共部門の一部でもあり、赤字拡大分は母体となる国や自治体からの支援で継続するしかなく、そのような支援が行われている。また、ターミナルビルを経営する第三セクター会社はもともと黒字のところも多く、支援内容は、地域によって異なると思われる。

 一方、コンセッション空港においては、委託元である国や自治体と、空港運営会社との資金関係は契約で事前に定められており、運営リスクは、ほぼコンセッション会社に委ねられている。それが努力インセンティブの源泉になるわけであるが、空港利用者が多ければ多くの利益が得られる一方で、少なければ利益は減る構造である。今回の新型コロナウイルスは、利用者を大きく下げることになり、運営会社は、大幅な赤字を余儀なくされている。