在宅就労は発展途上。気づきや発見の共有が必要

 SSCWの人材採用の対象エリアは全国各地に及び、2020年4月の設立以降、6月に九州エリア、9月に東北・九州エリア、11月に近畿・関東エリアで新入社員の入社式を行い、計25名が仕事に就いた。

障がい者の入社式が教えてくれた「テレワーク」に欠かせないこと株式会社スタッフサービス・クラウドワークは、一般社団法人日本テレワーク協会主催/第21回 テレワーク推進賞(2021年1月7日発表)において、会長賞 【テレワーク実践中小企業部門】を受賞。上写真の右人物が同社・代表取締役社長亀井宏之氏 写真提供:株式会社スタッフサービス・ホールディングス

 そして、さらに、東北エリア(9名)・九州エリア(5名)で14名が採用となり、先月12月8日に、WEB会議システムを介しての入社式が行われた。第1部が全員参加の合同オリエンテーション、第2部が東北・九州に分かれてのエリア別オリエンテーションというプログラムで、SSCW代表取締役社長・亀井宏之氏が画面に登場してスタートした。亀井氏の挨拶は、“紋切り型の社長挨拶”ではなく、新人を歓迎する温かな思いと期待感を、オンラインゆえの、分かりやすくゆっくりした話し方で伝えるもので、「仕事は生活を豊かにする」「いちばん大切なことは体調の自己管理」といったメッセージに続く、「在宅就労は発展途上なので、発見や気づきを同期の仲間や先輩に伝えてほしい」という言葉がことさら印象的だった。

 入社式後の取材で、エリア統括部の岡崎正洋ゼネラルマネージャーは、SSCWの「在宅就労」をこう説明した。

「(SSCWの)300人を超える在宅社員は全員が重度身体障がい者です。そのため、体調面の不安をカバーしながら業務処理をするために、5~15人程度のチームを作って業務に取り組んでいます。その連携を保つため、1日3回のミーティングでコミュニケーションを取り、業務の進捗確認や体調確認、仲間との関係性構築のために雑談することを推奨しています。テレワークであっても、仲間と連携し、助け合う働き方こそが業務上も必要であり、職場や仲間を実感するために大切にしています」