校内の人影もかなりまばらになった入試初日の栄東(1月10日)

1月10日、1都3県を対象とした緊急事態宣言の下、埼玉県で首都圏最初の中学入試が始まった。その志願状況と実受験率も見ながら、20日からの千葉、2月1日からの東京・神奈川の入試がどうなるのかを考えてみたい。(ダイヤモンド社教育情報)

静かな入試風景

「今年は妙に人が少ないわね」と栄東の校内を見たカップルの女性がつぶやいた。例年、首都圏入試の皮切りとして、1月10日に6000人ほどの受験者を集めている同校だけに、その混雑ぶりがウソのように消えてしまったことへの違和感である。

 日曜日だったこともあり、荒川を越えて大宮に向かう電車内は受験生親子の姿がやたらと目に付いた。最寄りのJR宇都宮線「東大宮」駅からの受験生と保護者の列は絶え間ないとはいえ、道を覆いつくすほどでもなく、校内の人影もまばらな印象しかない。背景には4つの「密」回避策があった。例年ならば最寄り駅から校門付近に詰めかけて、受験生に声援を送る大手塾の応援団の姿が皆無だったことに気が付く。こんなにも静かな入試は学校関係者も含め、初めての経験なのかもしれない。

 大宮駅から2キロ近くある大宮開成に向けては、臨時の直行バスが駅東口から頻繁に運行された。それでも、親子で学校まで歩く姿も見受けられたので、感染リスク回避に向けて最大限の対応を受験生はしていることがうかがえる。

 今年の入試では、校内に保護者の控室を設けないかスペースを大きく制限した学校も多く、子どもを会場に送り届けた後、保護者が黙々と反対側の歩道を駅に向かって歩いていく姿も2021年ならではの光景だろう。