初のオンライン入試は千葉で実施に

 1月20日(水)からは千葉県での入試が始まる。ここでは例年2500人以上の受験生を集める市川(市川市)の、幕張メッセで開催される第1回入試がまず注目される。すでに発表があったように、「密」回避のため使用するホールを増やし、例年より5割増しのスペースで臨むため、1つの机に受験生が1人ずつという設定になる。また、新型コロナウイルスに罹患(りかん)した場合には、2月4日に行われる第2回入試に出願して受験料を納入すれば第1回分の受験料を返金するとしている。

 20日14時半からは、幕張メッセに近い昭和学院秀英(千葉市美浜区)の午後特別入試(算数と国語の2科)も行われる。こちらは午前中の市川の受験生を取り込もうという設定といえる。

 この日の15時からは昭和学院(市川市)が算数1科入試を行うが、今回初めて算数1科オンライン入試も行う。2020年に創立80周年を迎え新コース制と新制服も導入するが、この新しい入試のインパクトは大きい。

 千葉私立御三家の一角を占める東邦大学東邦(習志野市)は1月21日に前期入試を行う。昨年12月実施の推薦入試の実施倍率は18.2倍にもなった。体調不良者に対しては、2月3日実施の後期入試に振り替える。

 1月22日には、東京や神奈川からも難関校を志望する受験生が殺到する渋谷教育学園幕張(渋幕)の一次入試が行われる。ここ数年2100人前後の志願者数だったが、2020年秋の4つの模試の志願者動向では1割ほど志願者減少傾向がうかがえた。1月10日で締め切られた2021年出願状況を見ると、男子1211人、女子547人の合計1758人と前年より17.6%減と大きく減らした。チャレンジしない傾向とコロナ禍の影響を強く受けた結果といえるかもしれない。

 前年比で志願者数が増加傾向にあるのは、共学化と共に校名も変更した光英VERITAS(松戸市)と千葉日本大学第一(船橋市)が目に付くくらいで、全体的に倍率は軟化傾向にあるようだ。