みなみ・そういちろう
1999年、モルガン・スタンレー証券に入社。2004年、幼少期より興味があったスポーツビジネスに携わるべく、楽天株式会社代表の三木谷浩史氏に直談判し、楽天イーグルスの創業メンバーとなり、初年度から黒字化成功に貢献。2007年、株式会社ビズリーチを設立。年収1000万円以上の転職市場に特化した、日本初の個人課金型・転職サイト「ビズリーチ」を運営。2010年、「お得に贅沢体験」ができる高級タイムセールサイト「LUXA(ルクサ)」を開始。

佃 そうですね。日本人を象徴する言葉と言えば、モノカルチャー、阿吽の呼吸、話せばわかる、人がいい、おもてなしの心、高クオリティ、勤勉、チームワークなどが挙げられると思います。一方で、たとえばインド人の場合は、多言語、多民族、多宗教、カースト制度という環境の中で、海外に飛び出す多くの人材の中から優秀なリーダーが育っています。

 強みはそれぞれに違いますが、リーダーシップという視点で考えると、インド人はアメリカの大企業の社長に抜擢されるケースも多く、世界でリーダーシップを発揮していますが、日本人はそれが圧倒的に弱い。弊社が2007年に行った調査によると、海外では、日本から海外法人に派遣されている日本人のリーダーに対して、現地の方100人中70人が「日本人はリーダーシップが弱い」と答えているという結果が出ています。

 ですが、リーダーシップというのは持って生まれたものではなく、訓練して伸ばすスキルだと考えています。日本人にも達成志向はあるので、意識的にリーダーになる訓練を受けていくことで、きっと変わっていくはず。大手日本企業もそのことに気付き始めており、当社はそういう企業の経営幹部に対して、リーダーシップのコンサルティングを行っているのです。

変わることは怖いことじゃない
失敗して失うものは何もない

南 日本人にリーダーシップが足りない背景には何があるのでしょうか。

佃 私は日ごろから「Nothing To Lose」という言葉をよく使うのですが、失うものは何も無いという感覚を日本人はあまり持っていないことが挙げられると思います。頑張って何かにチャレンジした結果、給料が下がるかもしれない・降格するかも知れない、そういうことを気にしてチャレンジしない人が多いように思うのです。

 ところが、何かにチャレンジをして失敗してしまったとき、本当に何か失うものがあるのかと言うと、そうでもない。命を取られるわけでもありません。失敗するからこそ学びが生まれ、成功につながります。だから達成志向の強い人はチャレンジすることを恐れないのです。