コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、12月度の航空編だ。
ANA・JAL国内線
帰省シーズンでも利用客「54%超減」!
航空の主要2社が発表した12月度の月次業績データ(旅客人数)4指標は、以下の結果となった。
12月度のANA国際線(ANAホールディングス〈HD〉)の旅客人数は、前年同月比5.8%(94.2%減)、JAL国際線(日本航空)の旅客人数は同7.0%(93.0%減)だった。
12月度のANA国内線(ANAHD)の旅客人数は、前年同月比41.6%(58.4%減)、JAL国内線(日本航空)の旅客人数は同45.4%(54.6%減)だった。
本来であれば、年末年始の帰省・旅行シーズンの12月は国内線・国際線共に利用率が増え、航空会社にとって稼ぎ時だ。しかし、2020年の年末は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って様相が一変していた。20年12月、政府は帰省については慎重に検討するよう国民に呼び掛けるなど、「静かな年末年始」を送ることを要請したからだ。では、これが航空会社に及ぼした影響の実態はどうなっているだろうか。