奥野容疑者は自宅で逮捕される際に「事実は違います」と容疑を否認。移送の際にはマスク着用を促されたが応じなかった。その後、取り調べに対しては「小さい頃から喘息(ぜんそく)の持病がある」と説明し、事件の詳細については「ブログを読んでください」としか話さないという。

 共同通信の配信記事によると、この事件後の昨年11月、長野県松本市のホテルでも他の宿泊客も集まる食事会場でマスク着用を拒否して従業員と口論になり、警察官が出動するトラブルを起こした。

 また昨年夏頃には、皇居・東御苑の「三の丸尚蔵館」の展覧会でも職員とトラブルになり皇宮警察の護衛官が仲裁に入ったり、札幌市の「大倉山展望台」でも同様のトラブルを起こしたりしていた。

 奥野容疑者はツイッターで「マスパセ」を名乗り、逮捕される着前までマスク着用について持論を展開。受験生を巡る問題でも「鼻出しマスクくらいで不正行為にするのは明らかに過剰」などと言及していた。つまり確信的に繰り返しトラブルを起こしていたわけで、逮捕は他人に迷惑を掛けても構わないという「信念」を貫き通した結果なのだろう。

 ちなみに、逮捕容疑となった傷害罪は15年以下の懲役または50万円以下の罰金、航空法(73条、150条)違反罪は50万円以下の罰金、威力業務妨害罪は3年以下の懲役または50万円以下の罰金――という罰則規定がある。

 3つの組み合わせで起訴されると、初犯でも反省や謝罪の意思表示、損害に対する弁済などがないと執行猶予は厳しい気がする。それでも「信念の人」は後悔などしないのかもしれないが…。

しかるべき対応や措置、罰は覚悟すべき

 一方の受験生は共通テスト初日の16日、最初の科目だった地理歴史・公民でマスクから鼻が出ていたため、試験監督が覆うよう指示したが応じなかった。その後も国語、外国語と続く科目で計6回にわたり注意を受け「きちんと着用できないなら別室での受験も可能」「次に注意を受けると失格になる」と告げられても拒否し、7回目に不正行為と認定され失格となった。

 失格となり退去を求められても「これが自分の正しい着用だ」「不正行為との認定はおかしい」と主張し拒否。他の受験生31人が英語(リスニング)の開始前に別室に移動するはめになり、予定より5分遅れたという。

 大学入試センターは「受験上の注意」などで、マスク着用が必須と説明。一方、感覚過敏など特別な理由は前日までの申請で別室受験が可能で、ほかにも「試験監督の指示に従わない場合は成績無効とする」としていた。