人民元コロナの感染抑制に成功した中国は、2035年までに中等先進国になるという目標を打ち出した。それは可能なのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

コロナショックで明暗が
分かれた米国と中国

 新型コロナの感染拡大は、世界経済にショックを与えたが、ショックの影響は国によってさまざまだ。感染の拡大は、欧米において顕著であるのに対し、感染が始まったとされる中国などアジアの国々では、理由ははっきりしないが、欧米より感染が抑えられている。

 米国は、死亡者が40万人を超え、第二次世界大戦の戦死者を超えている。世界のコロナによる死亡者の5人に1人が米国人という惨状では、コロナとの戦いで大きな敗北を喫したと言わざるを得ない。

 一方の中国は、感染状況の数字に対する疑問が呈されているとはいえ、累積感染者数も人口当たり死亡者数も米国の1%に満たない。コロナとの戦いに勝者はいないのだが、中国は米国のような敗北を喫していない。

 2020年の成長率は、米国が大幅なマイナス成長が見込まれるのに対し、中国は主要国の中で唯一プラス成長を維持した。今年は米国もプラス成長に転じる見通しだが、中国ほどの高い成長は望めそうにない。2030年頃には、中国の経済規模が米国を抜いて世界一の経済大国になると言われていたが、そのタイミングが前倒しになるとの見方も出ている。

 米中の潜在成長力には違いがあり、感染拡大の違いがストレートに経済成長に影響するわけではないが、それでも新型コロナとの戦いぶりが、米中経済の明暗を分けていると言えそうだ。