他人のためにお金を使うと
幸福度は増す

午後5時をすぎて夜になってから、封筒を渡した学生たちを呼び、「お金を何に使ったか」「いまどれくらい幸せか」を確認したのです。

多くの学生は自分のためにアクセサリーを買ったり、化粧品を買ったりしました。

ある学生は姪っ子のためにぬいぐるみを買い、またある学生はホームレスにお金をあげていました。

スターバックスでコーヒーを買った学生もたくさんいました。

メモの通りに自分のためにコーヒーを買う人もいれば、誰かのためにコーヒーを買う人もいました。

次に幸福度を聞いてみると、「他人のためにお金を使った人」のほうが「自分のためにお金を使った人」より幸せを感じているという結果が出たのです。

「他人のためにお金を使った人」は幸福度が増したと答えたのに対して、「自分のためにお金を使った人」は幸福度に変化がありませんでした。

もうひとつ分かったことは、「使う金額は関係なかった」ということです。

5ドル使うより20ドル使うほうが幸せになりそうな気もしますが、実験では使う金額に関係なく「誰かのため」にお金を使ったほうが、幸福度かは増すという結果が出たのです。