求められているのは
ビジネス変革を推進する仕事

 一つ目の職種は、DX(デジタルトランスフォーメーション)人材を含むIT関連です。私たちはデジタルプロフェッショナルという呼び方をしていますが、会社の規模を問わず多くの引き合いがあります。以前からデジタルプロフェッショナルの需要は根強かったですが、コロナ禍でさらに加速した感があります。

 とくにDXは多くの企業が競って取り組み始めており、電通デジタルが発表した「日本における企業のデジタルトランスフォーメーション調査(2020年度)」によると、日本企業の74%がDXに着手しています。その一方で、人材は足りていません。

 DXにはそのプランを描き、推進していくプロジェクトマネジャーと、その下でシステム開発に取り組むSE(システムエンジニア)が必要ですが、どちらも不足しています。とりわけDXを推進するプロジェクトマネジャーは希少です。

 単なる業務効率の改善にとどまらず、ビジネスモデルの進化、変革まで手掛けられるような人材が非常に少ないのは当然と言えば当然です。最近はDXを推進し実績を残したマネジャーが別の企業に転職し、新たにDXに取り組むといった動きがよく見られます。

 二つ目の職種は、マーケティングです。先に営業電話が減少していることに触れましたが、従来とは売り方を変えざるを得なくなっている状況の中で、いかに自分たちのお客様を集め、効率的に情報を届け購買活動に結びつけていくかという販売戦略を設計、構築していけるマーケティング人材のニーズが非常に高まっています。

 おそらく少なからぬ企業では「自分たちのお客様は誰か?」と顧客の再定義に取り組んでいると思います。以前のようにリスト化された企業にじゅうたん爆撃のように電話をかけ、アポイントを取っていくテレアポ営業が通用しなくなれば、「うちのお客様は誰か?」「われわれはどこに営業すればよいのか?」と考え始めるのは当然の成り行きです。

 そのとき、例えば顧客のペルソナを設定し、その人たちにどういう場でどんなメッセージを伝えればよいかを考えたり、顧客にリーチする新たな経路を設計したりするのはマーケティングのプロセスです。経営者をリードしながらそうした仕事をしっかりやれる人は非常にニーズが高いといえます。

 一口にマーケティング人材といっても非常に幅広いのですが、最近目立っているウェビナー(オンライン上で開催するセミナー)を企画、開催し、自分たちが販売したい層へ的確にリーチし、お客様を開拓していく道筋をつくるような人はその一例です。