会社はワクチン接種を
社員に強制できるか

写真:武神健之
武神健之医師

◎ポイント1:会社は社員に、新型コロナワクチン接種を強制できるか?

 産業医の見解としては、会社は社員にワクチン接種の強制はできません。

 厚生労働省のガイドラインには、ワクチン接種は、そのメリットやデメリットを理解した上での個々人の判断による任意摂取であることが明記されています。また、対象は16歳以上で、過去にワクチン成分で重いアレルギー反応が出た人への使用は認められていません。

◎ポイント2:ワクチン接種後、副反応によって体調不良になった場合どうするのか?

 一般的に、国が推奨するワクチン接種によって病気や障害などの健康被害が生じた場合、予防接種法に基づく救済制度があります(予防接種健康被害救済制度)ので、それが適応となるようです。

 会社としては、各々の制度の中での病欠扱いとなるでしょうが、会社が接種を奨励するのであれば、副反応の際もこのような制度があり、補償があると伝え、社員の不安を和らげるべきでしょう。仮に会社がワクチン接種を社員らに義務付けるのであれば、副反応があった場合は、欠勤していても有給とするなどの措置が必要かと思います。

◎ポイント3:社員はワクチン接種したことを会社に伝えなければならないのか?

 伝える必要はないと思われます。

 明確なガイドラインは見たことはありませんが、従来のインフルエンザワクチンや、(母子手帳にあるような)幼少時に受けたワクチン接種について、あえて会社に伝えている人はいないと思います。それと同じと考えます。