知っておきたい「業界」について2つのポイント
1、業界の選択肢を限定しすぎない
「人の心を動かせる仕事がしたい」という夢が叶うのは、広告業界だけではない。出版、玩具メーカー、IT、テーマパークなど、挙げたらきりがないほど様々な業界が、人の心が動く瞬間に立ち会っている。
大学生のみんなが描く夢は、ほとんどの場合、複数以上の業界で叶う。その選択肢を検討もせずに絞ってしまうのは、未来の可能性を自分でつぶしているのと同じことだ。結局、就活中の持ち駒も早々になくなってしまい0から仕切り直しになってしまう。
そうならないためにも、「多くの業界や企業を、就活開始の時期は見るべき」だと伝えておきたい。業界研究の大変さや効率を重視しすぎて、安易に業界を絞ってしまうことは危険だ。
2、業界を「イメージ」のみで捉えない
B君は広告業界=派手な業界と思い、そのイメージで突っ走ってしまったのが敗因だ。面接で「奇をてらった」ことを言ってしまうのもその象徴。実際に、広告業界は華やかな仕事をしているし、そこで働いている人たちのファッションも流行にのったオシャレなものであることが多い。
しかし、それは仕事柄そのように見えているだけだ。僕の知る限り広告業界で活躍している人は「ど」がつくほどの「真面目さ」と「誠実さ」を持った努力家ばかりだ。日々の仕事は地味で地道、それを圧倒的にコツコツこなすことが求められる。こういった実態が「憧れ」で見えなくなってしまうと、面接やエントリーシートで自分を間違った方向に見せてしまうことが多い。
ステレオタイプな業界のイメージだけで志望業界を選ぶとこんな落とし穴があるのだ。
では、いままで話してきたような失敗をしないためにどうすれば良いのか。
それは、前回でも少し触れたが、「どんな自分になりたいかを明確にすること」だ。
次ページで、就職活動を始める前に明確にしておきたい3点を説明しよう。