12月になり、本格的に就職活動が始まりました。
連載3回目は、就職活動前に知っておきたい、電話やメールのマナーをご紹介します。携帯電話と一緒に中学や高校を過ごしてきた今の就職活動生。気づかないうちに、マナー違反していることもあるので要注意!
家の電話しかない環境で育ったご両親との違いを楽しみながら、家族で電話やメールのマナーについて話せるといいですね。
※本連載は、『内定の常識~就職活動前に知っておきたかった52のこと』の内容を親が実践しやすいように「就活力を上げる言葉がけ」にアレンジし紹介しています。
用件から話し始める学生たち
「資料の送付の件で電話したのですが......」
企業に電話で問い合わせる際、用件から話し始める学生がいると、ある採用担当者から聴きました。
昔、電話が自宅にしかなかった時代は、子どもの電話の受け答えを親が耳にする機会がありました。
30代の私の友人も、中学生時代に「お母さんは留守です」と答えたら、それを母親に聴かれ、後で「もう中学生なんだから、『母は留守です』と答えなさい」と注意されたそうです。
今の就職活動生のほとんどが、携帯電話が普及してから育ってきた世代、つまり「ケータイ世代」だと思います。この世代は、家庭で学べなかったためか、電話の基本的なマナーを知らないのかもしれません。
冒頭の例で名乗らなかった学生は、本来であれば、
「D大学の〇〇と申します。本日は資料の送付の件でお電話いたしました」
と、言うべきでした。社会人にとっては「当たり前」のことですね。
たとえば、街中を歩いているときに突然知らない人から話しかけられたらビックリすると思います。
電話も同じで、名乗らないと相手が警戒します。マナーというのは、難しいことではなく、相手の立場に立って想像し行動することと一緒なのです。