――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJエグゼクティブ・ワシントン・エディター  ***  起業家や知識人、大統領候補らは近年、「ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI、最低所得保障)」の導入を提唱している。これは貧困や仕事の自動化・単調化に対処するため、無条件で全国民に現金を給付する制度だ。米国ではこれまで、このアイデアが実現に向かうことはなかった。  しかしUBIの代わりに、それと似た考え方でもっと低コストかつ現実的な措置が視界に入りつつあるのかもしれない。