「働かないおじさん」がこれからを生き残るために必要な術とは
「働かないおじさん」がこれからを生き残るために必要な術とは Photo:PIXTA

コロナ禍によって多くの人が働き方に大きな変革を求められている。リモートワークの導入、デジタルトランスフォーメーション、ジョブ型雇用、男女平等…。昭和的な働き方から脱却しなければならないことは明らかだが、時代の変化に取り残されている「おじさん」たちが多い。企業の大部分を占める45歳以上のミドルシニア層はこれからどうしていけばいいのだろうか。『働かないおじさんが御社をダメにする ミドル人材活躍のための処方箋』(PHP新書)を出版したジャーナリストの白河桃子氏と、法政大学でキャリア論などを研究し、企業講師なども務める田中研之輔教授の対談を2回に分けてお届けする。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

>>前編『「働けないんじゃない!働かないんだ!」職場のおじさん、どうする問題』から読む

社会が大きく変わる時は多くの痛みを伴う

田中研之輔(以下、田中) コロナ禍によって、これまでのキャリア形成が瓦解し、「働かないおじさん(=変化を拒む人)」たちは戸惑っています。ただ、イノベーションというのは創造的破壊と言われているように、今までやってきたことを一度壊さないといけない。だから今のモヤモヤした状況は、すごくチャンスなのです。この戸惑いの期間の過ごし方で、「本当に働けなくなるおじさん」になるか、「働くようになるおじさん」になるかが分かれると思います。

 僕、今回の白河さんの本を読んで思ったのは、人を切り捨てていないということ。「おじさんも変われる」という応援メッセージを感じました。

白河桃子
白河桃子(しらかわ・とうこ)
相模女子大学大学院特任教授、昭和女子大学客員教授、ジャーナリスト、作家。慶應義塾大学文学部社会学専攻卒。中央大学ビジネススクール戦略経営研究科専門職学位課程修了。 住友商事、外資系金融などを経て著述業に。ダイバーシティ、働き方改革、ジェンダー、女性活躍、ライフキャリアなどをテーマに著作、講演活動を行う一方、「働き方改革実現会議」「男女共同参画会議 重点方針専門調査会」「テレワーク普及展開方策検討会」など多数の政府の委員を歴任。近著に『ハラスメントの境界線』(中公新書ラクレ)など。

白河桃子(以下、白河) 社会が大きく変わる時って、すごく犠牲が出るんです。それを「仕方ないよね」って済ませる人もいるんだけど、なるべく多くの人の手を引っ張っていかないと、取り残された人たちが逆に足を引っ張るので皆で沈没してしまうんですよ。

 それは働き方改革を取材して思ったことなんですが、長時間労働をやめてフレックス勤務やテレワークの導入を進めると女性は確かに働きやすくなるのに、取り残される世代や上司らの反発があって遅々として進まなかった。だから、全員のためにやることが大事だと感じています。

 あと、おじさん自身が活性化することは素晴らしいんだけど、若手から見て望まれる人であってほしいと思います。それは自分の経験に縛られて若手の成長を止めてしまうということではなく、若手に力を貸せる人であってほしいんですよね。

 というのは、若手っておじさんたちに対して「お給料の恨み」がすごくあるんですよ。

田中 え!