「働かないおじさんが御社をダメにする」けれど会社側にも責任がある
「働かないおじさんが御社をダメにする」けれど会社側にも責任がある Photo:PIXTA

コロナ禍によって多くの人が働き方に大きな変革を求められている。リモートワークの導入、デジタルトランスフォーメーション、ジョブ型雇用、男女平等…。昭和的な働き方から脱却しなければならないことは明らかだが、時代の変化に取り残されている「おじさん」たちが多い。企業の大部分を占める45歳以上のミドルシニア層はこれからどうしていけばいいのだろうか。『働かないおじさんが御社をダメにする ミドル人材活躍のための処方箋』(PHP新書)を出版したジャーナリストの白河桃子氏と、法政大学でキャリア論を研究し、企業研修などでも多くの企業を見てきた田中研之輔教授の対談を2回に分けてお届けする。(構成/ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

*2021年2月17日に行った音声アプリ「クラブハウス」での対談を取材したものです(事前承諾を得ています)

働けないんじゃない!
働かないように会社に育てられた

白河桃子(以下、白河) コロナ禍で日本の企業・働き方にパラダイムシフトが起きました。そして、「テレワークでは45歳以上のミドルシニア層や変化できない管理職だとかは活躍できない」などという記事が山のように出ました。また、至るところで始まっているリストラのターゲットは45歳以上のミドルシニア層の社員、つまりここでいう「働かないおじさん」たちです。でも、「働かないおじさん」になったのは、会社に都合が良い上意下達で動く人材にした、そういうキャリアを強いてきた企業の責任や社会の構造でもあります。リストラする前にやることがあるんじゃないの? そんな課題があって『働かないおじさんが御社をダメにする ミドル人材活躍のための処方箋』を書きました。女性が「意識が低い」と言われるたびに「それは構造の問題」と言ってきましたが、「おじさん」をおじさんにした構造もあるのです。

 成功事例を書いた本は多く出ていますが、属人的になりえます。だから、キャリアを考える人の羅針盤的な本である『プロティアン―70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術』(2019年,日経BP)を書かれた田中先生と話をしたかったんです。

田中研之輔(以下、田中) 著書を読ませていただきました。「働かない」って良い言葉ですね。決して「働けない」わけではない。「働かない」という言葉には意志がある。希望を持って入社したけれど、年功序列の日本的な組織の中である種のトレーニングを受け、多様性やアイデンティティーを出すことは昇進のブレーキになるという枠組みに生きてきた。だから「働かない」んですよね。

白河 「働かないおじさん」というのは「変化を拒む人」という意味の比喩です。別に年齢や性別じゃなくて、私の中にもそういう部分はあるし、20歳でも30歳でも「おじさん」になりかけている人はいるでしょう。ただ企業の正社員では、45歳以上の女性は極端に少ないのが実情で、多くの企業では40代以上の男性の人数が膨らんでいる社員構成になっています。そこが「粘土層」のような塊になって組織全体の変化を鈍らせます。

 だから働く人の問題を語るとなると、どうしても男性中心になってしまうんですよね。