中国共産党が国内外で喧伝するプロパガンダ、「中国式民主」の正体「中国式民主」とは何か Photo:Kevin Frayer/gettyimages

閣僚との会談で米国側を強くけん制
中国が主張する「中国式民主」とは何か

「米国には米国式の民主主義がある。中国には中国式の民主主義がある。米国の民主主義がどのような成果を収めてきたか、どれだけ成熟しているかに関して言えば、米国人だけによってだけではなく、世界市民によって評価されなければならない」

 3月18日(現地時間)、米国アラスカ州アンカレッジで開催された米中ハイレベル戦略対話(米国からはブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官、中国からは楊潔チ政治局委員、王毅国務委員兼外相が参加)のオープニングリマークにて、中国共産党で外交を担当するトップである楊潔チがこのように指摘した。

 米国でバイデン政権が発足して以来、両国閣僚級高官による最初の対面式の会談となったこの舞台にて、楊は冒頭の発言以外にも、米国内における人権状況に多くの問題が存在する、世界における絶対多数の国家は米国の価値観が国際社会における価値観だと認めていないと言及し、米国側を強くけん制、批判した。

「米国が率先して取り組むべきは自らの国家としてのイメージを改善することだ。自分のことにしっかり取り組むべきだ。自らの問題を解決できていないからといって、それらの矛盾を世界に転嫁したり、注意を逸らしたりすべきではない。中国の人権や民主に対してとやかく言うべきではないのだ」