最初に、SNSを利用するための機器(スマートフォン、タブレット、パソコン)の所有率を見ると、若年層はほぼ100%、中年層も95%以上であり、高齢者でも62.3%に上った。次に、利用しているSNSの種類を見ると、全世代でLINEが最も多く、Twitter、Instagram、Facebookの順に続いた。LINEは60代の半数、70代の3分の1が利用していた。

 メンタルヘルスとの関連は、結果に影響を与え得る因子(性別、年齢、教育歴、生活環境、併存疾患、主観的健康感、経済状態、外出頻度、対面での対話や電話といったSNS以外の従来型コミュニケーションの頻度など)で調整後、以下のような結果が得られた。

 まず、主観的幸福感については、若年層のInstagramの頻繁な閲覧(B=0.89、95%信頼区間0.43~1.36)、中年層のFacebookの頻繁な発信(B=1.00、同0.15~1.84)が、主観的幸福感の高さと関連していた。また高齢者の場合、LINEの頻繁な発信(B=0.85、同0.41~1.29)および閲覧(B=0.97、同0.51~1.42)が、主観的幸福感の高さと関連していた。

 次に、悩みや抑うつについては、若年層のInstagramの頻繁な閲覧(B=-0.88、同-1.30~-0.45)、中年層のLINEの頻繁な発信(B=-0.52、同-0.87~-0.16)が、悩みや抑うつ傾向が低いことと関連していた。しかしその反対にTwitterの頻繁な利用は、若年層(発信B=0.83、同0.34~1.32。閲覧B=0.72、同0.33~1.12)と、中年層(発信B=0.98、同0.15~1.80。閲覧B=0.75、同0.34~1.17)ともに、うつや不安傾向が強いことと関連していた。高齢者では、SNSの利用と悩みや抑うつ傾向との関連は認められなかった。

 最後に、孤独感については、中年層のTwitterの頻繁な発信〔オッズ比(OR)2.22、同1.35~3.65〕と閲覧(OR1.70、同1.28~2.25)は、いずれも孤独感を感じる割合が高いことと関連していた。また高齢者のTwitterの頻繁な発信も、同様の関連が見られた(OR14.3、同4.00~51.2)。若年層では、SNSの利用と孤独感との関連は認められなかった。

 このほか、SNS以外のコミュニケーション(対面での会話や電話)が少ない人は、年齢層を問わず、全てのメンタルヘルスの指標が悪い傾向が認められた。

 本研究の結果について著者らは、「横断的な研究であり、因果関係を示したものではない」としている。その上で、「顔の見えるFacebookやLINE、または、肯定的なイメージのやりとりが主体になることの多いInstagramであれば、メンタルヘルスの維持に役立つ可能性がある。他方、匿名性と自由度の高いTwitterは、その逆の影響が現れる危険性を含んでいる」と考察し、「バランスのとれたSNS利用が必要と言える」と結論付けている。(HealthDay News 2021年3月22日)

Abstract/Full Text

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0246090

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.