BOE分析の答え合わせ

 BOE分析でCFAF(ローン後キャッシュフロー)が自分の年収をカバーできるほどになったり、はたまたValuation(不動産評価額)が総開発費用を十分に上回って10年分の年収に匹敵するキャピタル・ゲインが出ようものなら、きっと興奮するはずだ! 僕もそういった物件に出くわすと、手に汗を握りながら、すぐに買付証明書を出している。

 では、少し答え合わせをしてみよう。この物件のBOE分析を行うと下の封筒裏スケッチのようになる。

 ご自身のBOE分析と見比べて合っていただろうか? 100件のBOE分析を行っても、興奮する数字にならない?

 そう、実は一般的な手法や相場家賃、不動産投資営業がもってくる画一的な物件のみでBOE分析を行っている間は、興奮するBOE分析結果は、なかなか出づらいものなのだ。

 特に、不動産投資への参入障壁が下がってきている現在の状況や、また好況と不況のスイッチ時期などでは、ひと工夫必要なのである。

 では、クリエイティブなBOE分析を駆使して、いよいよ生き残る大家になるためのクラスを開始しよう!

上田真路(うえた・まさみち)
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある。