あるプロジェクトを進めるうえでは、そのチームメンバーに属する者は上司であろうと部下であろうと成功に向けた駒だと考えるべきである。常に、目指す成果を得るためには何をすべきか、という“社長”の目線で考え、取り組もう。
プロジェクト成功という目的達成に向けて必要なことだけ考える
欧米や新興国のように、年齢に関係なく出世が決まる世の中になると、自分より年上の部下を使わなくてはならない場面が増えてくる。「そういうときは、何に注意すればよいですか」という質問を受けることがあるが、基本的に年上も年下も関係ない、と私は思っている。
役職に関しても同じことで、自分の部下をマネジメントするのも、上司をマネジメントするのも同じことである。より正確に言うなら、上司も部下も含めてプロジェクト達成のためのひとつのチームであり、そのメンバーをいかにマネジメントしていくかが大切なのである。
1つのプロジェクトを動かすときに、たとえば予算権限を自分の上司が握っているとしたら、その“大蔵省”である上司もチームメンバーと捉えるべきである。大きなプロジェクトになれば、関係部署も増え、稟議書に判子をもらわなければならない管理職の数も増えていく。その人たちと自分の部下を合わせて、全部をプロジェクトチームと考えるのだ。