組織のヒエラルキーというものを絶対視し過ぎると、そういう発想でプロジェクトを柔軟に動かしていくことができなくなる。仮に、課長である私と部長である上司との関係が逆転したらどうしよう……などということは、端から考えてはいけない。
逆に、部下だと思って油断したり、不遜な態度を取ったりするのも愚かしい行為だ。とにかく、部長であろうと社長であろうと、プロジェクト達成に向けた自分の駒だと考える。客先に社長を引っ張り出したほうがプロジェクトがスムーズに進むと思ったら、土下座してでも社長を連れて行くべきなのである。
チームメンバーをどう動かすかというときに重要なのは、メンバー一人ひとりの癖や性格、抱えている利害関係と社内的立場、あるいは人間関係、そういった情報なるべく多く事前にインプットしておくことだ。
相手のことをよく知っておかないと、うまくハンドリングはできない。それは相手が部下でも上司でも、本質的には同じなのである。
(次回は11月1日更新予定です。)
<新刊書籍のご案内>
結果を出すリーダーはみな非情である
30代から鍛える意思決定力
人間の醜悪さを内包する
リアルな経営を前提にした、
悪のリーダーシップ論!
明治維新も第2次大戦後の復興も、革命の担い手はいつの時代も、企業でいえば課長クラス、ミドルリーダーだ。日本も今の混迷期を脱するには、ミドルリーダーの踏ん張りが欠かせない。社長も含めて上司をコマとして使い、最大の成果を上げる程度のハラは必要だ。自分がトップのつもりで考え行動するリーダーにとって不可欠な、合理的思考とそれに基づく意思決定力の鍛え方とは?
ご購入はこちらから! [Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス]