コロナワクチン写真はイメージです Photo:PIXTA

 日本の新型コロナウイルス感染の度合いは欧米諸国に比べれば軽微だが、2020年の実質GDP(国内総生産)の減少率はアメリカよりは大きかった。

 コロナ後の回復力を見ると、日本は非常に弱く、21年に19年の実質GDP水準を取り戻すことができない。22年になっても、19年から0.7%増えるだけだ。

 主要国のなかで日本の回復力がこのように弱い原因は、ワクチン接種の遅れである可能性が強い。

 だがより深刻なのは、アメリカなどとのワクチン開発に象徴される先端分野での技術力や生産性の格差だ。

2021年の世界経済は6%成長
日本は大きく下回る3.3%

 国際通貨基金(IMF)は4月6日、「世界経済見通し」を発表した。

 2021年の世界の経済成長率(実質GDP伸び率)を、前回1月の予測から0.5ポイント引き上げ、6.0%とした。日本は3.3%と世界の伸びを大きく下回る。