ニュースのチェックは不要
投資の勉強のために経済ニュースを読むのは大事だと思います。
ただし、金価格の値動きや、積立てている資産額の増減が気になってしまうタイプの人は、経済ニュースなどを毎日は読まないほうがよいかもしれません。
金価格は、各国の中央銀行の金融政策などに影響を受けますので、米ドルの供給量をコントロールしているFRBが量的緩和や緩和の縮小(テーパリング)などを発表すると、金価格が大きく動くこともあります。
このようなファンダメンタルズに関わるニュースは、短期投資の場合は見たほうがよいと思いますが、長期投資ではあまり気にしなくてよいでしょう。
なぜなら、長期投資の場合は、直近の米ドルの動向よりも、過去数十年にわたってマネーサプライが増えていることや、インフレに向かっていく可能性が大きいことなどのほうが重要だからです。
また、積立てている金などの資産は、将来のために貯めていくものですので、何か特別な事情がある場合を除いて、基本的には売りません。
特別な事情とは、急に手元に現金が必要になったときや、手持ちの金価格が高騰して、ポートフォリオの配分が変化したときです。
そう考えると、「金が高値」というニュースを読み、「売ろうかな」「売ったほうが得かな」などと考えてしまうのだとすれば、経済ニュースを読むこと自体が不要です。
長期で積立投資していくプロセスを精神的に邪魔します。
ニュースを読むのであれば、あくまでも経済や投資の勉強のためと割り切るようにしましょう。
長期で積立てている金は触らず、積立方針も変えないと心に決めて、ニュースと投資を切り離して考えることが大事です。
(本原稿は『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』からの抜粋・編集したものです)