JR九州Photo:PIXTA

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、3月度の鉄道(JR)編だ。

JR九州の運輸取扱額が14.4%増
3月実績が異例の急上昇に見えるワケ

 鉄道(JR)の主要4社が発表した3月度の月次業績データ(鉄道営業収入、新幹線の利用状況、運輸取扱収入など)は、以下の結果となった。

 JR東日本の鉄道営業収入は、前年同月比96.8%(3.2%減)、JR東海の新幹線の利用状況〈東京口〉は同96%(4%減)、JR西日本の運輸取扱収入は同108.0%(8.0%増)、JR九州の運輸取扱収入は同114.4%(14.4%増)だった。

 JR東日本、JR東海は前年割れが継続したものの、JR西日本、JR九州は前年実績を超えている。

 中でも、JR九州に至っては運輸取扱収入(前年同月比)が114.4%(14.4%増)と大幅増だ。コロナ禍で人の移動は激減しているはずだが、いったいなぜだろうか?