オンワードが「化粧品のプロ」を経営に迎える、大変異への深謀遠慮日本を代表するアパレル企業のオンワードHDが、化粧品のプロを経営に迎える狙いとは何か(写真はイメージです) Photo:PIXTA

化粧品のプロ中のプロ
知識氏がオンワード取締役に

 2021年4月8日、日本を代表するアパレル企業であるオンワードホールディングス(HD)が、注目すべき人事を突如発表した。5月27日付で、知識賢治氏が社外取締役に就任するという人事だ。

 知識氏は、化粧品業界において長年の経験を持つ。1985年に鐘紡に入社した同氏は、自ら企画した子会社リサージの社長に弱冠35歳で就任。同社を年商140億円のブランドに育て、2004年には産業再生機構の支援を得たカネボウ化粧品にて41歳の若さで社長に抜擢された。

 その後知識氏は、2010年にテイクアンドギヴ・ニーズの社長、2015年に日本交通の社長(現在は退任)と、プロ経営者の道を歩んでいる。

 知識氏の取締役人事には、オンワードHDの保元社長をはじめとした現経営陣の深謀遠慮が見える。知識氏の取締役人事は、オンワードHDがアパレル依存から脱却するための大きなマイルストーンとなるだろう。