冷蔵庫にあるふつうの食材が、なぜ、ワンランク上の「簡単!贅沢レシピ」に変身するのか? 話題沸騰中の「伝説の家政婦」志麻さんのデビュー作『志麻さんのプレミアムな作りおき』が驚異のロングセラーに。さらに、『厨房から台所へ』の勢いも止まらない。
志麻さんの手にかかると、ふだん食べたことがない「タンドリーチキン」「農家の野菜スープ」「ラタトゥイユ」「豚肉のビール煮」「お米のニース風サラダ」「ローストビーフ」「アッシ・パルマンティエ」など、フランス家庭料理が簡単に作れてしまうというから驚きだ。これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。3時間で15品以上作るという志麻さんを、本書担当編集が直撃したレポートをお送りする。
(撮影:新居明子、構成:寺田庸二)――(こちらは2017年9月9日付け記事を一部修正し再掲載したものです)

食材を買う順番は?

「伝説の家政婦」志麻さんは、出張料理人として、各ご家庭に出向いて料理を作っています。

 以前、この連載でも、「大人気ベスト15品」と素材別「+α」の鮮やかなレシピの数々を紹介しましたが、志麻さんはスーパーでどんな買い物をしているのでしょうか。

 心がけているのは、食材を買う順番だとか。

 1.肉→2.魚→3.野菜

 なぜ、肉から選ぶかというと、作りおきのメインディッシュは、ほとんどの家庭では、魚より「肉」だから。お客様のリクエストを聞くと、圧倒的に多いのは肉を使った料理だそうです。

「肉はなし、魚だけのレシピで」とお願いされることはほとんどなく、肉と魚で「日持ち」を考えると、圧倒的に肉のほうが日持ちする。だから、「作りおき」という面から考えると、まずはメインディッシュの「肉」から選ぶと効率的なのだとか。

 肉を選ぶときに、一番注意するのは、「日持ち」するかどうか。

 牛肉、豚肉、鶏肉も、日持ちするものを選びます。

 そして、日持ちの次に大切なのは、「旬のもの」を選ぶこと。旬のものは値段も安く、栄養価も高くおいしいからだそうです。

 では、肉の次、「魚選びのコツ」は何でしょうか?