米株価の上昇は行き過ぎだと懸念する人がいたとしても、その懸念を静め、さらなる投資を促す説明をすぐに見つけられるだろう。最新の説明は、今年は企業利益が急増しているため、これが株価上昇を正当化するというものだ。企業利益の増加は、ロケットの絵文字や「トゥ・ザ・ムーン(天井知らず)」のタグを伴うほどのものではない。しかし「S&P500種株価指数の構成銘柄は、今年の増益幅が2008~09年の金融危機後の回復期以来で最大になると予想されている」程度のことは言えるだろう。この増益は、2020年の状況があまりにも悪かったせいだというのも事実だ。しかしウォール街は、来年についても企業利益の極めて高い伸びを予期している。その見通しを上回る伸び率は、過去10年間で2度しか記録されていない。
現在の米株高、昨年の市場論理と一致せず
企業利益の急増、過熱する市場を正当化する後講釈に
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