米アップルの弁護団が負う任務は誰からもうらやまれない。2兆ドル(約220兆円)規模の企業を支える重要基盤を守るには、大きなリスクが伴うからだ。3日始まったアップルと米エピックゲームズの審理の行方は全く不透明だ。たとえ判断が下されたとしても、両社には法務・財務上の力が備わっていることから、上訴はほぼ確実で、問題はしばらく決着がつかないかもしれない。ファクトセットによると、アップルの資金力は世界でも最大規模で、純現金残高は830億ドル近い。ここ4四半期のフリーキャッシュフローは900億ドルを上回る。一方、エピックは4月に実施した資金調達で10億ドルを確保したほか、ソニーや米ウォルト・ディズニー、中国ビデオゲーム大手のテンセントホールディングスなどが支援企業として名を連ねる。