アマゾンとアップルの広域無線ネット、その仕組み
Photo:James D. Morgan/gettyimages

――筆者のクリストファー・ミムズはWSJハイテク担当コラムニスト

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 仮にあなたが世界的に事業展開する巨大IT(情報技術)企業の経営者だとして、数百万台あるいは数十億台の端末をつなげたいが、通信業者や衛星事業者、ケーブルテレビ(CATV)会社に手間やコストをかけて接続を委託したくない場合、どうすればいいか? 顧客が既に購入し、自宅や会社、公共スペースに持ち込んでいる端末を利用して従来の無線ネットワークを迂回(うかい)すればいい。

 アップルやアマゾンはわれわれが所有する端末をいわば小型の電波塔や携帯可能なWi-Fiホットスポットに変貌させ、他の電子機器やセンサーをインターネットに接続できるようにしている。既に数億台が変換されており、その数は今後も増えていく。手元のiPhone(アイフォーン)や「Echo(エコー)」スピーカーは、あなたのスマートウオッチや照明、センサーのワイヤレスハブとして機能するだけでなく、他人の電子機器を常時接続するためにも利用されている。あなたがそれを認識しているか否かにかかわらずだ。