中国IT大手のテンセント(騰訊控股)子会社から出資を受けた楽天グループに対し、日米両政府が監視を強める方針を固めたと報じられている。今回の出資の問題点と楽天が抱え込んだ事業リスクについて解説する。(株式会社アシスト社長 平井宏治)
テンセント子会社の出資で
日米が楽天を共同監視
4月22日、日米両政府が、経済安全保障の観点から楽天グループ(以下、「楽天」という)を共同で監視する方針を固めたと報じられた。
中国共産党人民解放軍と近い関係といわれるテンセント(騰訊控股)が、その子会社を通じて、3月31日に楽天の3.65%の株式を保有する主要株主となったことが原因だ。
日米両政府は、楽天の顧客情報がテンセントを通じ、国家情報法のある中国政府に流出する事態を警戒したのだ。