「何か悪いことが起きるんじゃないか」と不安になってしまう、何事もネガティブにとらえすぎてしまってしんどい……。ポジティブ思考になりたいと思いつつ、簡単に気持ちを切り替えられないと悩んでいる人も多いのではないか。
そんな悩みを解決するコツを、「歩くパワースポット」と呼ばれた強運の持ち主、湘南乃風・SHOCK EYEさんに聞いた。人気占い師のゲッターズ飯田さんから「数万人のなかで1、2位を争うほどの強運」と言われた彼は、「運は考え方で強くなる」と語る。今回は、そんな彼の「運の磨き方」をまとめた『SHOCK EYEの強運思考』の発売を記念し、特別インタビューを実施。ポジティブ思考どころではない、「強運思考」の持ち主であるSHOCK EYEさんは何を語るのか──。(取材・構成/川代紗生、撮影/疋田千里、撮影協力/穏田神社)
「幸運な人生」と「不運な人生」、どちらをとるかは自分で選べる
──SHOCK EYEさんの言葉ひとつひとつを噛み締めながら、今回の本を読みました。私自身、かなりネガティブな性格なのですが、なんて損する考え方をしてしまっていたんだろうと、多くの気づきがありました。
SHOCK EYE:おお、ありがとうございます。
──私のように、ネガティブ思考が染み付いていて、物事をポジティブにとらえられない人、かなり多いんじゃないかと思います。少しでも人生を前向きにとらえるために、こういうことからはじめたらいいよ、という考え方や行動のコツがあれば教えてください。
SHOCK EYE:未来のことはいったん置いておいたとしても、「いま、この瞬間」の状況は、もうすでに起きてしまっているわけだから、絶対に変えられないですよね。ということは、まずはいまの環境やいまの自分自身を受け入れていくしかない。
それで、その状況をポジティブにとらえるか、ネガティブにとらえるかは、自分次第。どの角度から、どの立場から見るのかによって、幸運に感じるのか、不運に感じるのかは変わってくるかな、と。つまり、幸運なのか、不運なのかは自分で選べるわけですよね。
「幸運と不運、どっちがいい?」と言われて自由に選ぶことができるなら、そりゃ、自分が「いま幸せだ」と思えるほうがいいと思いませんか?
──はい、その通りだと思います。
でも、たいていの人がそういう気持ちの切り替えが簡単にできないのは、きっと情報が多すぎるからじゃないかなって思います。技術の進歩にともなって、僕たちが受け取る情報量は日々増え続けていて、ひっきりなしにメールが送られてきたり、電話が突然かかってきたり。SNSを開けば地球の裏側のニュースまでもが流れてきて……。知らなくてもいいはずの情報があふれかえっている。アメリカのセレブの私生活なんて、ほんとうは知らなくても生きていけるはずなのに。知らず知らずのうちに、勝手に比較して、自分が不運だと思う。本当はそう思う必要はないはずです。
──ああ、たしかに……!
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNと共に「湘南乃風」を結成。ヒット曲「純恋歌」「睡蓮花」は幅広い世代で歌い継がれている。プロデューサーとしても、ハロー!プロジェクト、ジャニーズWEST、YouTuberのフィッシャーズなどへの楽曲提供を行う。近年では、インスタグラム上で会員限定のコンテンツ「Shrinegram」を運営するなど、音楽以外でも幅広い活動を行っている。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(共に講談社)がある。
「不安探し」をしてしまうのは当たり前
SHOCK EYE:ポジティブになるための第一歩として、「基本的に人は、不安を探してしまう生き物だ」という事実を、きちんと認識したほうがいいですよね。自分の生活を脅かし、命の危機を与えるものを警戒するのは、生き物として当たり前の本能。「ガサガサ」という物音がしたら、敵が来たんじゃないかと警戒する。そうやって、周りに飛び込んでくる情報に敏感にアンテナを張っていたからこそ、人類はこの地球上で生き残ってこられたわけですし……。
「どうせ風の音だから大丈夫でしょ~」とのんきに構えて、不安にならなかった生き物はとっくに滅んでいるはず。
つまり、僕たちは、自分の「安全」を確保するために「安心」を捨てていて、自分の「安全」を守りたいからこそ、「不安探し」をしてしまう。自分が「安全」な場所にいることをたしかめたいから、「不安」を見つけたいんだと思うんですよ。
──「何か悪いことが起きるかも」とすぐ不安になってしまうのは、自分の問題なんですね。
SHOCK EYE:僕たちは、そうやって不安になることで生き残ってきた種族の子孫なので、不安になるのは当たり前なんじゃないかなって。
僕は、不安を感じたときは無視せず、大切なものとして扱っています。不安を悪いものだとは思わず、悪いのはむしろ、不安を増長させる自分に問題がある。そう思っています。