ちなみに、大阪ドームを本拠地としているチームはオリックス・バファローズ(野球)である。兵庫県民としては多少不服かと思うが、自己主張の強い大阪府民が阪神タイガースを応援しているというイメージがこのような影響をもたらしたのかもしれない。

 今回のランキングでは1位~8位は、どれもスポーツに関連している都道府県だ。しかし、突如9位に滋賀県が入っているのが特徴的である。こちらは「好きな人物」枠でのランクインと想像できる。

 2020年1月19日~2021年2月7日に放送されたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の影響と考えることができる。主人公の明智光秀は滋賀県ゆかりの人物である。同調査の地域の魅力として「歴史人物、著名人、職人などにゆかりがあるランキング」の調査結果では、滋賀県が11位(16.9%)となっており、スポーツとの関連より、歴史人物としての魅力の方が強いのだろう。

「『麒麟がくる』の放送が決まってから、メディアの影響力で明智光秀の人気が急激に高まっていることが感じられた。滋賀県民にとって明智光秀が滋賀県にゆかりが深いのは当たり前なことだが、滋賀県民以外の人々の関心、特に『応援人口(13.5%)』と『出身人口(22.0%)』の中には改めてその魅力を再発見し、誇らしく思った人が多いのではないか」と田中社長。

 書店には明智光秀に関する書籍が多く並んだ。歴史好きだけではなく大河ドラマを通して滋賀県を応援しようと関心を持った人が多かったことは明白である。

(ライター 西嶋治美)