「自分の考えや打ち合わせ内容をその場で図解する。このテクニックがあれば、会議、ブレスト、プレゼンが劇的に変わる。考える力と伝える力が見違えるようにアップする」
こう語るのは、アートディレクター日高由美子氏。「ITエンジニア本大賞2021」のビジネス書部門グランプリを獲得した『なんでも図解ーー絵心ゼロでもできる! 爆速アウトプット術』の著者だ。「フレームワーク」や「キレイな絵」を一切排除し、瞬間的なアウトプット力の向上を徹底的に追求するワークショップ、「地獄のお絵描き道場」を10年以上続けている。複雑なことをシンプルに、難しい内容をわかりやすく。絵心ゼロの人であっても、「その場で」「なんでも」図解する力が身につくと評判になり、募集をかけてもすぐキャンセル待ちに。
本連載では「絵心ゼロの人であっても、伝わる図を瞬時に書くためのテクニック」を伝える。

日本と中国の「コロナ対策の違い」を【1枚の図】にしてみた!

日本と中国の「入国後の水際対策」を比較する!

 新型コロナウィルスの影響はまだまだ各国に多大な影響を与えていますが、中国では14億の人口に対して「新規感染者の抑え込みに成功している」といわれています。

 その中でよく聞くのが、入国時の管理の厳しさ。NHK NEWS WEBの記事と厚生労働省の日本の水際対策についてのQ&Aのページを参考に、中国と日本の入国者への対策・措置の違いを図解してみました。

【参考記事・資料】※タイトルクリックで記事に飛びます
・中国のコロナ対策 カギを握る徹底した監視と水際対策(NHK)
・水際対策の抜本的強化に関するQ&A(厚生労働省)

 まず、「中国のコロナ対策 カギを握る徹底した監視と水際対策」の記事の中の前半を参考にしました。

==以下抜粋
厳しい水際対策
中国は、入国する際に厳しい水際対策を取っています。
中国に渡航する人は原則、国籍を問わず全員に対し、出発日の2日前以内にPCR検査と抗体検査の2種類の検査を受け、いずれも陰性であることが必要とされています。
さらに入国の際に空港で改めてPCR検査を受けます。
空港からは、地元政府が手配したバスで指定された宿泊施設に移動し、ほとんどの都市で2週間の隔離措置が義務づけられています。
また、首都北京などいくつかの都市に入る場合は3週間の隔離措置がとられるケースもあります。
当局は、隔離措置に従わない場合は法的責任が問われることもあるとしています。
荷物は、場所を移動するごとに消毒されます。
先月、日本に一時帰国し、先週、中国に戻ったばかりのNHKの記者によりますと、隔離期間中は宿泊施設の部屋から一切出ることができず、ホテルの従業員などとの接触も制限されていて、食事は多くの場合、1日に3回、部屋の前に弁当が置かれます。
記者によりますと、隔離先のホテルの部屋に入ってからドアを開けたのは、食事の弁当を受け取る時と、PCR検査の時ぐらいだということです。
PCR検査は、防護服を着た担当者が部屋を訪れて、ドア越しに検査をされたということです。
隔離中のPCR検査で陰性であることが確認されたうえで、隔離期間を終えると、ようやく移動できるようになります。
日本との違いは
中国の水際対策、日本の対策との違いはどうなっているのか。
日本では空港を出たあとの手配はすべて自分で行うことになっていますが、中国では空港からの移動の車もホテルも、すべて当局が指定したものを利用しなければなりません。
また、中国では、当局の目が行き届く施設にとどめられるので、個人の自由は厳しく制約されます。
中国では隔離中の感染対策が地元政府に任されていて、問題が生じたら中央から責任を追及されるため、当局の必死さが伝わってきたということです。
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 記事にはここまで中国の対策と日本の対策について書かれています。比較にあたって、日本の対策の補足として、厚生労働省の「水際対策の抜本的強化に関するQ&A」を参考にしました。

=====以下抜粋
3 待機場所について(ビジネストラック・レジデンストラックを除く)
問1 入国した次の日から数えて14日間、検疫所長が指定する場所で待機して、外出できないとのことですが、指定される場所は具体的にどこになるのですか。
>自宅、社宅、親戚の家、友人の家、マンスリーマンション、ご自身で予約したホテルなどが対象になります。(宿舎などのトイレやお風呂など、複数の人が共同で使用する場所がある施設は対象外)なお、入国拒否対象地域から入国された方は、検査結果が出るまで、原則、空港内のスペース又は検疫所が指定した施設等で、待機していただくこととなります。
4 移動手段について
問1 対象となった者は、空港等から待機場所の自宅(又は宿泊施設等)までどのように移動すればいいですか。
>空港から自宅までの交通手段(自家用車、レンタカー等)をご自身で確保していただくようお願いしています。電車、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船などの公共交通機関を使用しないよう、強く要請しています。なお、レジデンストラックやビジネストラック等の枠組みを利用し、誓約書をもって入国される方については、検疫所が用意したバスは使用せず、誓約書に記載されている移動手段を必ず使用してください。(自家用車、受入企業・団体所有車両、レンタカー、ハイヤー、入国者専用車輌に限る)。
問2 移動手段が確保できない場合、どうすれば良いですか。
>万が一用意できていない場合、ご自身で空港周辺の宿泊施設等を確保して、そこで待機いただくことになります。なるべく出国前に移動手段を確保していただきますようお願いします。
5 保健所等による健康確認等について
問1 保健所等による健康確認は、どのように行われますか。
>入国時に検疫所に提出の「質問票」に記載していただいた国内の住所を管轄する保健所から、「質問票」に記載いただいた連絡先に、入国後14日間は電話又はメールにより毎日の健康状態の確認をさせていただきます。
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まず、比較要素をL字型の表にしてみた

 ではここから、記事を参考に図解していきます。下図は、日本と中国の水際対策を比較して、最初に起こした図解です。

日本と中国の「コロナ対策の違い」を【1枚の図】にしてみた!

 対応の違いを左右に配置しているので、比較を示す図としては成立しています。しかし、入国から隔離期間が終了するまでの時間の流れは伝わりにくい印象です。

 そこで、この図に「時系列」が伝わる表現も加えていきましょう。

フローやプロセス、時系列での変化を表す3つの型

 プロセスやフローを表すときには、流れを示す「矢羽(やばね)」と呼ばれる図形や矢印が活躍します。下図を見てください。

日本と中国の「コロナ対策の違い」を【1枚の図】にしてみた!

【A】矢羽、あるいはホームベース型と呼ばれる図形で流れを表現します。

【B】囲みと矢印の組み合わせで、左から右、あるいは上から下へ進む流れを表現します。プロセス図、フロー図とも呼ばれ、複雑な流れを表現しやすい型です。

【C】循環を表す図。サイクル図とも呼ばれます。

 時間とともにステップが枝分かれしていく場合は【B】の表現が図解しやすいのですが、今回は流れ自体がシンプルなので【A】を使ってみましょう。では、わかりやすく図解していきます。