どんなときでも「感謝」をすることが
「資産」をつくってくれる

 とはいえ、メールに切り替えてからも、「紹介してもいいよ」と言いながら、結局のところ、アクションを起こしてくださらないお客様はいらっしゃいました。

 当初は、それですごく嫌な気持ちになっていました。営業マンにとって「紹介」していただけるかどうかは死活問題なので必死でしたし、そのお客様に対して誠心誠意を尽くしてお付き合いさせていただいたにもかかわらず、いい加減な対応をされて”軽んじられた”ような気がしたからです。

 だけど、あるとき「それでも感謝しなければいけない」と気づきました。

 なぜなら、そもそもお客様が僕に紹介を出す必要性も義理もないからです。にもかかわらず、僕の要望に多少なりとも応じようとしてくださった。それだけでも、本当にありがたいことなのです。

 だから、どんな結果になろうとも、僕は、すべてのお客様に、「お気持ちだけでも、ありがたい限りです」と感謝の気持ちを伝えるようになりました。そして、「また何かありましたら、ぜひおっしゃってください」と伝えておくと、本当に、半年後、1年後に、「やっと紹介できる人が見つかりました」と連絡が来たりするのです。

 そのような経験をしながら、僕は、「これが資産をつくるということなんだな」「営業とは、こういうことなんだな」ということを学んでいったのです(詳しくは、『超★営業思考』に書いてありますので、ぜひお読みください)。