カフェイン摂取が単純作業力を「覚醒」させても、問題解決力は改善しないPhoto:PIXTA

 夜更かしした翌日をコーヒーで乗り切ろうとしても、必ずしもうまくいくわけではないようだ。コーヒーなどに含まれるカフェインの摂取により覚醒状態は維持されるものの、パフォーマンスレベルは通常より劣り、特に、難易度の高いタスクの遂行が難しくなることが、米ミシガン州立大学心理学部のKimberly Fenn氏らによる研究で明らかになった。詳細は、「Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition」に5月20日掲載された。

 この研究では、276人の参加者を対象に、睡眠不足が認知機能に及ぼす負の影響をカフェインによりどの程度打ち消すことができるのかを調べた。参加者の認知機能は精神運動覚醒検査(PVT)とプレイスキーピングタスクの2種類の検査で評価した。前者は、光や文字に反応してボタンを押すスピードを計測する単純な注意力検査である。後者は、所定のタスクを、途中の手順を飛ばしたり繰り返したりすることなく、特定の順序で完了させる課題で、前者よりも困難である。Fenn氏らは、参加者を夕方に研究室に集めてこれらの試験を行った後、研究室に残って徹夜をする群と自宅で眠る群にランダムに割り付けた。翌朝、再び研究室に集まった参加者全員に、カフェイン200mg〔カップ1杯(約230mL)のレギュラーコーヒーに含まれるカフェインは75~120mg〕、またはプラセボを摂取させた上で、再度、2種類の検査を実施した。