「手付金」を払う

日下部 その後も生活は続くので、生活に支障が出ない範囲で頭金を多く払ってほしいのですが、 頭金と関連して発生するのが「手付金」です。 

梅田 すみません、手付金ってなんですか?

日下部 売買契約時に「契約成立を示す証拠金」として売主に支払うお金です。支払ったあとに、 万が一買う側の都合で契約をやめるときは「手付金放棄」といって返金されません。逆に、 売主の都合で契約を破棄したいとなったときは、「手付金倍返し」といい、支払った手付金の2倍の額を受け取ることになります。

 梅田 大体いくら払うんですか?

日下部 手付金は住宅購入代金の5~10%が相場です。 

梅田 たとえば5000万円の家を買う場合は、手付金は約250万円~500万円?

日下部 はい。かなりの額になりますね。ただし、手付金はそのまま住宅購入代金に充当されるので、手付金が500万円の場合は、住宅ローンで支払う金額は残りの4500万円となります。

梅田 頭金と若干かぶってませんか?

日下部 その通りで、手付金は最終的には頭金になります。役割としては「相手を縛るため」のお金で、買い手が手付金を積むほど、売り手は契約解除をしにくくなります。先ほどのケースなら、売り手が「やめた」となった場合、手付金倍返しルールで1000万円を売主は払わないといけませんので。