託児所にすることで行政からの家賃補助が出て、
家賃も高めに設定できた

 結果的に待機児童問題を解決したい行政からの家賃補助もあり、約10年もの間、1階のオーナー住戸を借り上げ、託児所を開設してくれた。

 1階は元々、ご高齢だった前の持ち主の住まいだったため、バリアフリーでの設備も多く、これがハマった。

 託児所への用途転用をする際に全くの追加コストがかからなかったのだ! 平均的なファミリー区画として貸し出す場合は手直しも必要だし、家賃も平均水準に抑えられてしまう。

 しかし託児所であれば、行政からの家賃補助もあり家賃も高めに設定することができ、そしてコストゼロ。まさに平均値を超えてのアルファが瞬時に創造できた。

 そして何より、僕の妻がワーキングマザーを支援したいという想いから、託児所事業者を支援するという社会的活動にも繋がったのだ。

上田真路(うえた・まさみち)
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある。