どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か? 不動産投資で利益をあげ続けるためには、基本となる知識やノウハウを学ぶ必要があります。ハーバード大学デザイン大学院で最先端の知識を学び、それに自身の体験から得たノウハウをミックスして体系化した『ハーバード式不動産投資術』(上田真路著、ダイヤモンド社)が発売されました。本連載では、世界のどこでも通用する、遍的で再現性のあるナレッジである不動産投資術について、同書の中から抜粋してそのエッセンスをわかりやすくお届けします。良い不動産をデザインするとは、どういうことか? 驚異のリターンを実現するファイナンスの極意とは? 不動産投資のリスクをどうコントロールしたらいいのか? などについて、実際の事例(ケース・スタディ)を踏まえてそのメカニズムを解き明かしていきます。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、さらに上を目指したい人必読です。好評連載のバックナンバーはこちらからどうぞ。
24年が経過した鉄筋コンクリート造(RC)のマンション
相続で古いマンションやアパート、あるいは自宅を持っていて活用に困っている読者の方も多いだろう。こういった物件こそアルファが簡単に作り出せたりもする。
僕が神楽坂の新築物件を仕込んだのと同時期に、家族で投資をした成城の中古マンションの物件事例をご紹介しよう。
成城のマンションは購入当時で既に24年が経過した鉄筋コンクリート造(RC)のマンションだった。キャッシュフローとしての鍵は、その当時の持ち主だった高齢のご夫妻が暮らしていた1階をどう収益化できるか、だった。
成城やその近隣エリアは、駅前の長期を見据えた丁寧な開発が功を奏して、近隣大学コミュニティとも相まって、住環境、子育て環境としての人気が高まってきていた。
ほどなくして、働きながら子育てをする家族のために、託児所を提供する女性社会起業家から託児所として1階を使ってみたいという問い合わせが来た。