ダイヤモンド決算報#産業用機器Photo:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、キーエンスやファナックなど製造用機器・システム業界の6社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

ファナック、マキタは増収率4割超!
6社全てが前年同期を上回る

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の製造用機器・システム業界6社。対象期間は20年12月~21年3月の直近四半期(安川電機は20年12月~21年2月期、その他5社は21年1~3月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・キーエンス
 増収率:14.9%(四半期の売上高1613億円)
・ファナック
 増収率:44.6%(四半期の売上高1761億円)
・SMC
 増収率:23.2%(四半期の売上高1603億円)
・マキタ
 増収率:40.0%(四半期の売上収益1671億円)
・ダイフク
 増収率:1.8%(四半期の売上高1271億円)
・安川電機
 増収率:8.5%(四半期の売上収益1098億円)

 次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。