中年期の生き方は「がんばらない」

 ミッドライフ・クライシスに陥った時は、「がんばらない」という肩に力を入れない生き方が大事なのだ。まずは、副交感神経を刺激するためにゆっくり運動をすること。自律神経と呼吸は密接に関係している。しっかり息を吐かないと、深く吸うことができない。吸うことよりも吐くことを意識することが大事だ。

 ぼくは時々、吸う時間の倍になるようにゆっくり吐くことを心掛けている。これで自律神経のバランスがよくなる。

 自律神経はライフステージにおいても波がある。30~50代の働き過ぎ世代では交感神経優位になりがちであり、がんばらない時間を時々つくる60代以降のリタイア世代は、副交感神経に偏りがちになる。

 60代になったら、むしろがんばったほうがいいかもしれない。まずは今の自分の生活を見つめ直して偏りを直していこう。よく働き、よく休む。このよく休むが大事。

 メリハリのある生活を意識しながら交感神経と副交感神経を上手に切り替えて生きる。これこそが中年期の生き方にとって大事なのだ。