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コロナ禍対策で国有企業の債務が膨張
過剰生産に続く中国経済のリスクは「過剰債務問題」である。特に、企業が抱える債務と地方政府の債務が深刻である。
まず企業の債務問題を見ると、中国企業は債務依存が強く、事業計画や収益力に基づかず安易に借入れを拡大させる傾向がある。特に一部の国有企業は、国有銀行からほとんど審査を経ずに巨額の融資を受け、雇用維持のために収益性の低い事業を継続しているとされる。
中国企業における債務残高の規模は他国と比べても大きい。新型コロナウイルスの感染が拡大した昨年は、政府の景気対策として国有企業の設備投資の積み増しが行われ、そのための資金調達により、企業の債務は一段と増加した（次ページ図表）。
