子どもの作品をデータ化する基準は、
オリジナリティがあるかどうか
――子どもの作品はフォトブックにするということなんですけど、けっこうその作業も大変というか。量が多いし、どれも愛着があるし、選別が難しくないですか?
石阪:私が皆さんにおすすめしているのは、みんなで書いた鬼の絵とか、みんなで作った切り絵とか、みんなで作った同じような作品は、残さなくてもいいかもしれないねということです。うちの場合は、作品がオリジナルじゃないものは、私はいらないなーと思って全部写真を撮りませんでした。
――たしかに! 保育園で、母の日に折り紙をペタッと貼り付けただけみたいな作品もありますよね。
石阪:幼稚園とか学校などで、お手本の通りに作った作品には、個性がないというか、私の心には響かなかったです。反対に、創造性豊かな作品や、いろとりどりの太陽など個性的な作品は、綺麗なので額に入れて飾ったりして最後は、デジタル化しました。
くれた人の脳みそになって考えてはダメ
――なるほど。頂いたモノに関してはいかがでしょうか?
石阪:私は、自分がもらったモノは自分のモノとして要不要を考えたらいいと思っています。でも、片づけに悩んでいる方は、本当に皆さん思いやりが深いから、くれた人の気持ちになって考えちゃうんです。「これを捨てたらお母さんは悲しむよな」とか「お母さんは怒るだろうな」とか。こうやって、人の気持ちになって家を片づけようとする人というのが、実はすごく多いです。
――人の気持ちになって片づけようとする人は、どうすればいいですか?
石阪:まず、誰のおうち、誰のために片づけているのかというのを軸にする。
その軸を忘れずに臨むということが大事です。家族と自分が暮らす家を整えるために片づけているんだという強い意志をもって挑みましょう。誰かが住む家を片づけているわけではないですものね。
もしお母さんからもらったモノが大量にあって片づかない原因になっているのなら、お母さんに申し訳なくてモノを手放せないことよりも、今一緒に暮らしているパートナーや、子どものために空間を使えて伝えたい愛情が注げているのかを考えてみてはどうでしょう。
――モノをくれた親に対して罪悪感は生まれないんですか?
石阪:子どもが幸せに暮らすことが、結局親は一番喜んでくれると思います。
いらないモノはお母さんにお返ししたらよいですし、それでもし文句を言われたとしても、ストレスのない家族団らんが生まれた時に、「片づけをしてよかった」「なんであの時、あんなにもらったモノを手放せないと、こだわっていたんだろう」と振り返る方もいらっしゃいますよ。自分の家ですから、ご家族とご自身の意思で、最後までやり切ることが良いと私は思います。
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片づけアドバイザー 宅地建物取引士 JADPメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー
大阪で夫と不動産会社を起業、夢のマイホームを手に入れても片づかないことで理想の暮らしができないと諦めている多くの人に出会う。自分にできることはないかと女性目線での建築設計、引っ越し後のアフターフォローとして家の片づけを提案。独自のメソッドは、一度やれば絶対にリバウンドしないのが特徴で、これまで様々な片づけ方法を試してきた人たちの「最後の駆け込み寺」となっている。同メソッドで片づけに成功した人は1000人を超える。