清華大学Photo:Mike Kemp/gettyimages

 日本の大学の実力は世界で何番目か――。これを知る指標の一つが「世界大学ランキング」だ。代表的な世界ランキングをみると、中国の大学が近年大きく順位を上げており、2021年版のランキングではアジアの大学で初めて世界トップ20入りを果たした。一方、日本の大学も少しずつ上昇しているものの、上位には食い込めていない。日本と中国の大学の差はどこにあるのか。

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 全世界の大学を評価する機関は複数あるが、影響力があるとされるランキングのひとつが、イギリスの「Times Higher Education(THE)」社が公表するWorld University Rankingsだ。

 各大学は、教育=30%、研究=30%、論文=30%、産学連携=2.5%、国際化=7.5%の5つの指標で評価され、それらを総合したスコアで順位がつけられている。それぞれの指標は次の観点から評価されている。教育=THE社による評判調査(Academic Reputation Survey)、教員数と学生数の比率など。研究=同評判調査、教員1人あたりの学術雑誌掲載論文数など。論文=論文の被引用数。産学連携=教員1人あたりの研究費収入。国際化=外国人留学生の割合、外国人教員の割合など。