落ち込んでいても、
何も「いいこと」は起こらない
それで、あるとき気づくのです。
「こうやってお店の常連になれたのも、多くの方々とご縁をいただけたのも、もとはと言えば、横浜で“ドタキャン”を食らったからやったんやな……」
“ドタキャン”をされた瞬間は、ガックリきたし、腹も立ちました。成績が“ジリ貧”だっただけに、「やっぱり、俺はアカンのかなぁ……」などという思いもよぎりました。
だけど、それで落ち込んでいても、やけ酒を煽っても、何にもならなかったでしょう。「オモロいやんけ」と口に出して思考を切り替えて、“ドタキャン”されたことを、「時間」をプレゼントされたと捉え直したからこそ、さまざまなご縁に出会うことができたのです。
このように、悪い状況に陥っても、それをチャンスと捉えて、なんらかの行動を起こすことによって、全然違う「結果」が訪れるのです。
もちろん、何も起こらないことのほうが多いですが、何も行動しなければ絶対に何も起こりません。だったら、ピンチのときほど、前向きに行動したほうがいい。どこにチャンスが落ちているかなんて、誰にもわからないんだから……。
このような成功体験を、僕はたくさんしてきました。
だから、僕は自分のことを「運がいい」と思っています。
京大に二度も落ちたことも、実家が倒産したことも、「俺は、運がよかったんや」と心の底から思えます。その時はしんどくて辛いことも、今から思えばあれがあったから今の自分があると思えるのです。
おそらく京大に現役で合格をしていたら、それこそ人生をナメていたのかもしれません。後で大きなしっぺ返しをもらっていたことだろうと思います。それに、一度の受験失敗ではなく、二度も失敗したからこそ大事なことに気づけたのだと思います。そう考えると、二度も落ちたのはラッキーなことだったのです。
悪い状況の中に「チャンス」を探す人が、
運を掴み取っていく
親しくさせていただいているメンタリストDaiGoさんから聞いた、面白い心理実験の話があります。道路にお金を落として、カフェには人気女優がいるという状況を設定して、「自分は運がいい」と思っている集団と、「自分は運が悪い」と思っている集団の反応の違いを観察するのです。
すると、どうなるか?
「運がいい」と思っている集団は、お金を見つけ、カフェに入った途端に女優が見つける。そして、「俺たち、めっちゃ運がいい!」と考えます。一方、「運が悪い」と思っている集団は、どちらにも気づかない。お金も素通りして、女優にも気づかずただお茶を啜っているだけ……。
この話には、すごく納得します。
「自分は運がいい」と思っている集団も、「自分は運が悪い」と思っている集団も、どちらも同じ環境にいるのです。お金は落ちているし、女優さんはお店にいる。違いは、それに気づくか、気づかないかだけなのです。
つまり、「何かいいことはないかな?」と探す人は、チャンスに気づくことができるから、「自分は運がいい」と思うようになるということ。そして、「自分は運がいい」と思うからこそ、「何かいいことはないかな?」と探すようになる。こうして、一部の人たちは、チャンスを掴みとっていくのです。僕は、そういう人生を送りたいと思っています(詳しくは、『超★営業思考』に書いてありますので、ぜひお読みください)。